バレエ全幕集

スパルタクス

振付 レオニード·ヤコブソン

台本 ニコライ·ヴォルコフ

音楽 アラム·ハチャトゥリヤン

主演 マカロフ、ズブコフスカヤ、シュレス

初演 1956年12月5日、ソビエト国立
レニングラード·キーロフ劇場

解說

この作品は紀元前2年から1年にかけて
共和制ローマで起きた奴隷反乱劇を描いたものである。 奴隷たちの指導者スパルタクスの活躍は、1960年カーク·ダグラスの主演で映画化もされている。映画も一大スペクタクル作品だったが、バレエの舞台も戦車や騎馬軍団まで登場する大胆なものであった。
なお今日広く知られている同作品は、ボリショイ·バレエ団の総監督兼主席バレエ·マスター、ユーリ·グリゴローヴィッチが手がけた1968年改訂版である。

あらすじ(グリゴローヴィッチ版)

第1幕第1場

ローマ帝国の軍隊は近隣諸国をつぎつぎ侵略し、トラキア (現在のブルガリア、ルーマニア地方)生まれのスパルタクスもローマ軍の捕虜となった。

第1幕第2場

捕虜たちはローマで奴隷として売られ、スパルタクスは妻フリギアと別れ別れになる。

第1幕第3場

ローマ軍司令官クラックスの「館。フリギアはここに買いとられていた。酒宴の席で奴隷による決闘が行なわれ、スパルタクスも剣奴としてかりだされた。

第1幕第4場

スパルタクスは剣奴の営舎で仲間に呼びかけ、脱走を企てる。

第2幕第1場

クラッススの館を抜けだしたスパルタクスは民衆を味方にひきこみ、反乱軍を形成する。

第2幕第2場

スパルタクスはクラッススの別荘で妻と再会し、喜びにひたる。

第2幕第 3 場

クラッススが勝利の美酒に酔っているとスパルタクスの軍がやってくる

第2幕第4場
クラッススは敗北し、屈辱にまみれて立ち去る。

第3幕第1場

物笑いにされたクラッススは、残忍な復讐を誓う。

第3幕第2場

スパルタクスは部下に次の作戦を伝えるが、あまりに大胆な策に一部の兵士はおびえる。

第3幕第3場

クラッススの愛妾エギナがスパルタクスの陣営にもぐりこみ、兵士に酒と女を与えてゆだんさせる。 彼らはローマ軍に捕らえられてしまう。

第3幕第4場

最後の戦いがくり広げられ、スパルタクスはっいに力尽きてしまう。勝ち誇るクラッスス。静かな深い悲しみの中で幕は閉じる。


ロミオとジュリエット

原作・ウイリアム · シェイクスピアの戯曲

演出・レオニード·ラヴロフスキー

台本・セルゲイ· プロコフィエフ、ラブロフスキー、S.ラドルフ

音楽・セルゲイ·プロコフィエフ

初演・1940年1月日、ソビエト国立レニングラード、キーロフ劇場

主演 ウラノワ、セルゲーエフ

解説

パリの亡命生活に行きづまったプロコフィーエフは、モスクワに戻り、シェイクスピアの問『ロミオとジュエット』に出会う。この作品にいたく感動した彼は、振付師のラヴロフスキーとシェイクスピア学者でもあるラドルフの協力を得て台本をまとめ、曲を作った。ストーリーはほとんど原作に忠実だが、プロコラィエフは5幕ものを3幕9場にまとめあげている。
尚、ロシア初演以前に1938年、チェコのブルノでプゾタの振付で世界初演されている

あらすじ

第1幕第1場

キャピュレットとモンターギュー両家は、ヴェローナきっての名門だが、両家は激しく対立していた。その日もモンタギュー家の子息ロミオが早朝の散歩を終えたあと、町で両家の召使いたちが争いをはじめるのだった。

第1幕第 2場

キャピュレット家には美しい紹命嬢、ジュリエットがいた。彼女は母親からパリス伯との婚約準備が進んでいると聞かされるが、承諾を渋っている。

第1幕第3場

キャピュレット家で舞踏会が開かれ、ロミオは仮面をつけて宿敵の家へ忍びこむ。

第1幕第4場

舞踏会場でジリュエットを見初めるロミオ。彼女もまた仮面をとりさった彼の素顔に魅かれる。が、ロミオは正体が知れ、あやうく逃げだす。ジュリエットは宿敵の息子を愛してしまったことに傷つき、恋の行末を案じる。

第1幕第5場

キャピュレット家のバルコニーでロミオとジュリエットは再会し、愛を誓いあう。

第2幕第1場

ロミオはジュリエットからの手紙を広場で受けとり、喜びにひたる。 彼女は結婚を承諾してくれた。

第2幕第2場

ローレンス僧の立ち会いのもと、ふたりは教会で式をあげる。

第2幕第2場

キャピュレット家のタイボルトに親友マーキュシオを殺されたロミオは、タイボルトを決闘で倒す。

第3幕第1場

ロミオはジュリエットの寝室に忍びこみ、別れをつげる。彼は町を追われ、翌朝マントヴァへ旅立つのだ。

第3幕第2幕

パリスとの結婚を迫られたジュリエットは、ローレンス僧に助けを求め、彼は妙案を思いつく。

第3幕第3場

ジュリエットはパリスとの結婚を受け入れると両親に偽りの告白をし、 式の当日催眠薬をあおる。人々は彼女が息断えたと思いこむ。

第4幕

仮死状態で墓に安置されているジュリエット。そこへロミオが現れる。これはふたりを駆け落ちさせようという僧の計画なのだが、ロミオも彼女が本当に死んだと思い、 毒を飲んであとを追う。 ジュリエットは目覚め、ロミオの死を知って短剣をわが身につき刺す。このふたりの死をもって、モンタギューとキャピュレット両家は長い争いに終止符を打つのだった。


バフチサライの泉

原作 アレキサンドル·プーシキンの叙事詩

振付 ロスティスラフ·ザハーロフ

台本 ニコライ·ヴォルコフ

音楽 ボリス·アサフィエフ

初演 1934年9月28日、ソビエト国立レ
ニングラード·キーロフ劇場

主演 ウラノワ、ヴェチェスロワ、ドゥドコ

解説

この作品には、愛と激情は相容れないもの
であり、 真の愛はすべてを克服する、というプーシキンの思想が反映されている。 演出のザハーロフと主演のウラノワは、同作品が輝一かしいデビュー作となった。ソ連では今もこの心理的表現に満ちあふれた作品を数多く上演している。


あらすじ

プロローグ·泉のほとりでタタールの王、ギ
レイ汗がうなだれている。 彼の胸をくもらせているものは何か。。。

第1幕

ポーランドの貴族、ポトッキーの館。その庭園で、ひとり娘マリアの誕生舞踏会が催されている。彼女は婚約者、ワズラフ子爵と楽しいひとときをすごしている。と、突然タタール軍が襲いかかり、ポトツキーもワズラフも殺されてしまう。 タタール
の王、ギレイ汗はマリアに近づき、あまの
美しさに息をのむ。


第2幕

バフチサライの宮殿にギレイはマリ
アを連れ帰る。それまでギレイの愛を一身に受けていたザレマは、彼の心変りを知り失神する。


第3幕

宮殿の一室をあてがわれたマリアー
は、ワズラフの残した堅琴を弾き、故郷を偲ぶ。ギレイがいくら愛を語ってもマリアの心説は動かない。失意のギレイが部屋を去ったあと、ザレマが現われ、恋敵マリアを刺し殺してしまう。 ギレイは怒りの剣をザレマに向けるが「愛する人に殺されるのは本望です」という言葉の前に力を失う。ザレマは捕らえられ、ギレイはマリアのなきがらの前でうつろに立ちつくす。


第4幕

ザレマの処刑の日。彼女は断崖からつき落とされる。ギレイはもはや何を目にしても空しいばかり。すべては遠く去ってゆく


エピローグ

泉の脇でうなだれるギレイ汗。彼の脳裏を見マリアとザレマの面影が去来す泉の水は彼の涙気のごとくあふれている。


くるみ割り人形

原作 E·T.A.ホフマン 「くるみ割り人
形と二十日ねずみの王様」をアレクサンドル·デュマ親子が翻案

振付 レフ・イワーノフ

台本 マリウスプティパ

音楽 チャイコフスキー

初演 1892年12月6日、サンクトペテルブルク·帝室マリンスキー劇場

主演 デル·エラ、ゲルト、レガット


● 解説

チャイコフスキーのバレエ音楽の中で、もっとも短いが、晩年の円熟期に作曲された。

彼はパリで見つけた新楽器チェレスタを使用し、幻想的な響きをかもしだすことに成功した。

振付は『眠れる森の美女』でコンビ
を組んだプティパが担当したが、途中で病に倒れイワーノ フがあとをひきついだ。

この作品も初演当時はあまり評価されず、現在上演される多くのものは 193 4年にワーイノ1ネンが改訂演出したときのスタイルである。



●あらすじ(イ ワーノフ版)

第1幕第1場

ドイツの古い小さな町。市会議長スタールバウム家ではクリスマース・ イヴのパーティーが開かれている。いたずら盛りのフリッツと可愛らしいクララの兄妹は、友だちを大勢呼んではしゃぎまわっている。

ふたりの名付け親ドロッセルマイヤー老人もやってきて、3つの人形をプレゼントしてくれる。そのうちのひとつは兵隊のくるみ割り人形だった。 ふたりはそれが気に入るが、やがて遊び疲れて寝室へ去る。

家中が寝静まったころ、クララは客間へくるみ割り人形を取りにくる。そこで彼女が見たものは、二十日ねずみと人形の戦闘だった。クララは驚きながらも人形の味方をし、スリッパを投げつけてねずみを退治する。するとくるみ割り人形は王子の姿になり、助けてくれたお礼にお菓子の国へ案内してくれるという。

第1幕第2場

クララと王子が旅にでると雪の精が出迎え、ふたりを歓迎して ワルツを見せてくれる。

第2幕

いよいよお菓子の国へ着いた。 王子
はお菓子の精にいきさつを語り、国をあげてクララのためのパーティーがはじまる。チョコレートやお茶の精が舞い、クララは最後に女王から冠をもらう。すっかり王女になった気分にひたっているうち、いつしかクリス マース・イヴの夢は去り、幕がおりる。


眠れる森の美女

原作 シャルル·ペローの童話

振付  マリウス·プティパ

台本  イワン アレキサンドロヴィッチ·ウセヴォロジュスキー、マリウス·プティパ

音楽  チャイコフスキー

初演 1890年1月15日サンクトペテルブルグ·帝室マリンスキー劇場

主演 ブリアンツァ·ゲルト,チェゲソディ

●解説

この作品が広く親しよれるようになったのは、帝室マリンスキー劇場の監督官、ウセヴォロジェスキーの努力によるところが大きい。衰退しつつあるロシアのバレエを改革しようとした彼は、チャイコフスキーの才能に目をつけ、この名作を生み出した。

●あらすじ
プロローグ·17世紀。フロレスタン14世の城内は、オーロラ姫の誕生でわきかえっていた。そこへ老妖精カラボスが現れ、「姫は紡錘で指を刺して死ぬ」と不気味な呪詛を吐くが、ライラックの精に追い払われる。

「姫は百年の眠りに落ちるが、ライラックの精は王子の接吻で目覚める」と告げ一同を安心させる。

第1幕

16年後、城の庭ではオーロラ姫の16
歳の誕生日が祝われている。姫は婚約者として立候補した4人の王子の前で踊る。

いつの間にか現れた老婆から紡錘をうけとり、それを指にさして眠りにおちる。ライラックの精は姫を城内に運ばせたあと、城とそこに住む人々ともども魔法で眠らせる。

第2幕第1場

オーロラ姫が眠りについてか
ら百年がすぎた。森で狩りを楽しんでいたデジーレ王子(希望の王子のこと)の前にライラックの精が現れ、オーロラの姫の身の上を語り、姫の幻影を王子に見せる。その美しさにすっかり魅せられた王子は、姫を救う決心をする

第2幕第2場

オーロラ姫の眠る城にやって
きたデジーレ王子は、ライラックの精にうながされて唇を姫のそれに重ねる。姫は長い眠りから覚め、二人は結ばれる。

第3幕

城の広間で催される盛大な結婚式。
童話の主人公たちもまじえ各々の踊りがディヴェルティスマン風につづき、華やかな雰囲気のうちに幕となる。


白鳥の湖

原作 ムゾイス「奪われたヴェール』の他に白鳥伝説説話
振付 ヴェンゼル·ライジンガー
台本  V.P.ヘギシェフ、V.ゲルツアー
音楽  P.Iチャイコフスキー
初演  1877年2月20日、モスクワ·帝室ボリショイ劇場

主演 カルパコーワ、ギレー

●解説

日本でもバレエの代名詞ともなっているこの名作も、初演は無残な結果に終った。

その原因は振付師と主役の技量不足にあるが、聴衆のほうも素晴らしすぎる音楽をもてあましていた。

そののち、プティパとイワノフが1895年にチャイコフスキーの末弟
モデストの改訂した台本で新演出版を制作し、大ヒットさせた。

●あらすじ=モデスト版=

第1幕

成年を迎えた王子ジークフリートは
村の若者に囲まれて踊りに興じている。

そこへ王妃が現れ、王子に明日婚約者を選ばなければならないと命じる。

まだ独身でいたい王
子が悲しんでいる様子を見て、友人ベンノは白鳥狩りに誘いだす。

第2幕

王子が湖に浮かぶ白鳥に矢を向ける
と、白鳥は美しい娘に姿を変える。

彼女は王女オデットと名乗り、悪魔によって昼間は白鳥にされていると打ちあける。

その魔法は今まで誰とも愛を交わしたことのない若者が彼女を愛することで解ける、と聞いた王子は自分こそその資格があると信じる。

オデットは翌日の夜を待って、王子の婚約者を選ぶ舞踏会へ行くと誓う。

第3幕

舞踏会が壮麗に開かれ、王子の妃候
補がつぎつぎ現れるが、彼の心は動かない。

そのうちオデットそっくりな娘オディールが登場し、王子はオデットと錯覚して彼女を王子はオディールに婚約者に選んでしまう。

その瞬間白鳥の姿のまは窓辺に現れたオデットを発見し、悪魔にだまされたことを悟る。王子とオデットは互いに落胆し、舞踏会場は混乱する。

第4幕

オデットは湖に戻り、人間の姿でい
そるうちに湖水に身を投げようと決心する。王子が許しを乞いに現れ、ふたりは束の間の再会を喜びあうが、悪魔の登場で幸福なときは終る。

オデットは廃墟の上から湖に身を投げ王子もあとを追う。するとフクロウ
に変身していた悪魔が地上に落ちて息絶える。

アポテオーズ·オデットとジークフリートは金色の船で幸福の国へ旅立つ。その船の前を白鳥たちが静かに泳いでいく。


シルヴィア

原作 トルクアート·タッソーの田園

詩劇『アミンタ』

振付 ルイ·メラント

台本 バルビエ ド レイナック男爵

音楽 レオ·ドリーブ

初演 1876年6月14日、パリ、オペラ座

主演 サンガリー、メラント

解説

この作品は、ニュンファのシルヴィアと羊飼いアミンタの平凡な恋物語だが、いまでも上演がつづいているのは音楽の魅力によるところが大きい。主演のサンガリーは当時25歳だったが、彼女は15歳のときミラノのスカラ座でオペラ歌手としてデビューし、各地で好評を得ていた。

●あらすじ

第1幕

深い森の中で羊飼いアミンタが瞑想
にふけっている。彼は先夜この場所で見かけた美しい乙女が忘れられないのだった。

その乙女とは女神ディアヌに使えるニュンファ、シルヴィアだった。

アミンタとシルヴィアは再び出会うが、水浴の姿を見られたシルヴィ
アは、エロスの神を呪い、弓矢を放つ。が、その矢はアミンタに当ってしまう。一方シルヴィアにもエロスが打った黄金の矢がささる。

アミンタが倒れているあいだに、シルヴィアに恋する猟人オリオンが彼女をさらってしまう。気づいたアミンタはエロスに導かれてオリオンの後を追う。

第2幕

シルヴィアは洞窟へとさらわれてき
たが、オリオンを自ら作った酒で酔わせて眠らせ、エロスの神に救いを求める。

第3幕

失意のアミンタが海岸にいると、1
隻の船がやってくる。船長は海賊に姿をかえたエロス。ヴェールで顔を隠した女奴隷はシルヴィアだった。

彼女が美しい踊りを舞ったあと、怒り狂ったオリオンが現れる。

彼はシルヴィアに襲いかかるが、ディアヌの矢がそれをはばんだ。そして最後にエロスが登場し、ディアヌを解きふせてニュンファと人間との叶わぬ恋を認めさせる。


コッペリア

原作 E·T·A·ホフマンの小説『砂男』
 
振付 アルテュール·サン=レオン
 
台本 シャルル·ニュイッテル
 
音楽 レオ·ドリーブ
 
初演 1870年5月25日、パリ、オペラ座
 
主演 ボツアツキ、エフゲニー·フィオクレ(トラヴェスティ役)
 
 

解説
 
人形を主題にしたはじめての作品で
ウェーバーのオペラ『魔弾の射手』と2本立てで初演された。当初ドイツ生まれのアデーレ·グランツォワが主演するはずだったが、完成まで3年もかかったため彼女との契約が切れ、15歳のイタリア娘ボツアツキがその座をいとめた。結果は大成功だったがポツアツキは初演から半年後、プロシア戦争のさなかに短い生涯を閉じた。翌年再演された『コッペリア』は新しいプリマ、レオンティーヌ.ボーグランを生み、彼女の人気によってこの作品は各国に普及した。
 
 
あらすじ

第1幕

ポーランドの南部ガルシア地方に人形作りコッペリウス老人は住んでいた。彼の家の2階の窓辺には、可愛い少女コッペリアの姿があった。

町の青年フランツは、スワニルダという恋人がありながら、コッペリア
に魅かれてしまう。コッペリアは実は老人が作った人形なのだが、あまりにも素晴らしいできばえで、誰もが人間だと信じていた。

スワニルダは偶然コッペリウスの家の鍵を手に入れ、恋人の心をうばった少女コッペリアの様子を探りにでかける。一方フランツはコッペリアに愛を告げようと、はしごをもっ
て2階の窓へしのび寄る。
 
 
第2幕・第1場

スワニルダはコッペリアがただの人形だと知って安心し、部屋にある沢山
の人形を動かして喜んでいる。

そこへコッペリウス老人が戻り、スワニルダはコッペリアのいるカーテンの影に隠れる。

老人がぐったり椅子に腰をおろすと、窓からフランツが入ってきて「どうかコッペリアに会わせてほしい」と頼みこむ。老人は心よく承知するが、その裏である計略を練っていた。

フランツを眠り薬で眠らせ、魔法で彼の魂を抜きとって人形に魂を移そうというのである。

計画は成功し、コッペリアは人間そのものになる。老人は感激するが、実際はスワニルダがコッペリアの服を着て、人形になりすましていたのだ。

事実を知った老人は失望のあまりその場にすわりこんでしまうが、スワニルダはフランツとの愛をとり戻し、老人の家を去ってゆく。
 
 
第2幕・第2場

領主の庭園で祭礼が行なわれ、めでたい日に結婚したスワニルダとフラ
ンツは領主から持参金をもらう。

スワニルダはそのお金を、人形を壊したおわびにコッペリウスに差しだす。

が、事情を知った領主がそれを止め、彼女に代わって老人にお金を与
える。金袋をもらって老人の機嫌もなおり、婚礼が華やかに行なわれそのあと舞台では、余興の踊りがつづき、幕となる。


ドン·キホーテ

原作

ミゲール・デ·セルバンテス・サペードラ『奇想驚くべき郷士ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ』

振付

マリウス・プティパ

音楽

レオン・ルードヴィヒ・ミンクス

初演

1869年12月26日、モスクワ室ボリショイ劇場

主演

ソベスチャンスカヤ・ソコロフ

解説

セルバンテスの有名な小説をあつかったこの作品は、現在もソ連バレエ団の代表的な演目になっているが、ここに至るまでには紆余曲折があった。

ノヴェールがウィーンで最初に上演したあと、ルイ·ミロン、ポール・タリオーニがパリとベルリンで発表した。

ソ連では1869年12月26日に、マリウス・プティパの演出、レオン・ルウトヴィヒ・ミンクスの音楽で発表された。

現地で学んだスペイン舞踊をとり入れ、コミカルに仕上げたプティパの手腕は高く評価され、後にロシアバレエに欠かせない作品に育っていく。

あらすじ

プロローグ

スペイン・ラ·マンチャ地方に住む50過ぎの独身男は、騎士物語を読むうちすっかり騎士になりきってしまい、ドン・キホーテと名乗って旅に出る。お伴は百姓サンチョ・パンサと驢馬ロシナンテである。

第1幕

バルセロナの広場にやってきたド
ン・キホーテは、ここで見かけたキトリを空想上の”想い姫“ドゥルシネアと思いこんでしまう。

お伴のサンチョは娘たちにからかわ
れ、広場がごったがえすうち、キトリは恋人バジルと手をとって逃げだす。

第2幕第1場

居酒屋にやってきたキトリとバジル。ふたりを追って、キトリに結婚を迫
る貴族ガマーシュとキトリの父ロレンツォ、さらにはキホーテもやってくる。キホーテはガマーシュを”想い姫”を不幸にする敵と思いこんでいる。

第2幕第2場

村はずれの風車小屋にさしかかったキホーテは、風車を悪魔と信じ、槍をもって突進し、逆に投げとばされてしまう。

第2幕第3場

キホーテは森の中でサンチョに介抱されながら夢を見ている。夢の中ではドゥルシネア姫がキューピットや妖精に囲まれて踊っている。が、キューピットの矢が彼の胸を射ると同時に夢は消え、キホーテとサンチョは通りがかった公爵から城へ招かれ
る。

第3幕

公爵の城でドゥルシネア姫と銀月の
騎士の芝居が演じられている。扮しているのはキトリとバジルだ。公爵はキホーテを面白半分にそそのかし、銀月の騎士と対決されるが、キホーテは自分の拍車につまづき、降参する。

キトリとバジルはめでたく結ばれ、キホーテは人々の嘲笑を背に、つぎの冒険へと旅立つのだった。


パピヨン

振付 マリー・タリオーニ

台本 サン=ジョルジュ

音楽 ジャック・オッフェンバック

初演 1860年11月26日、パリ・オペラ

主演リヴリー、ルイ・メラント

解説

この作品は歴史的に重要な一作である。

まずオッフェンバックが作曲した唯一のバレエ音楽であると同時に、世紀のプリマ・バレリーナ、マリー・タリオーニが振付けたただひとつのバレエでもある。

主演はマリーの愛弟子エンマがつとめ大成功を収めた。

マリーはエンマのためにつぎの作品を用意したがエンマが稽古中火事に遭い実現しなかった。

エンマは8か月以上苦しんだ末に他界し、遺作『パピヨン』はロマンティック・バレエの最後の作品になったのである。

1979年ハインドがイギリスで新演出を行ない、ロイヤル・バレエのレパートリーに加えられた。

あらすじ

第1幕第1場,年老いた妖精アムザは、
若い王子ディアルマの心を惹こうと待ちかまえている。

王子の接吻をうければ若さと美貌をとり戻すことができるのだ。

ところが王子はアムザに使える女中ファルファルラに魅せられてしまう。

怒ったアムザは女中を大きな箱に
閉じこめるが、彼女は蝶(“ハピヨン)となってアムザを家から追い払う。

第1幕・第2場

森で遊びに興じていた王子は一匹の美しい蝶をとらえると、それは前夜
会った女中ファルファルラに変身する。

ふたりが恋におちようとするとき、彼女は再び蝶になってしまう。

その蝶をアムザが捕らえよらとするが、ファルファルラを恋するきこり
のパティマーテが危機を救う。

第2幕・第1場

アムザは以前彼女がさらったエミールの前へひきだされる。

エミールは王子の伯父の娘で、ファルファルラの母親でもある。

王子とファルファルラは今度こそ結ばれるかに見えるが、またしてもアムザが彼女を蝶にし、王子を眠らせてしまう。

第2幕・第2場

王子が目覚めると、蝶の群れにとり囲まれている。

この中央にはファルファルラ。

しかしアムザがまだ王子をあきらめきれないと知った彼女は松明の火に身を投じる。

すると蝶の羽根が燃え、ファルファルラの魔法は解ける。アムザは動かぬ像となり、王子とファルファルラは妖精たちの杖で作られた乗物で運ばれていく。


海賊

原作ジョージ·バイロンの叙事詩

振付 アルベール·ドゥ、コンプ

音楽 ロベール·ポッシャ

初演 1837年6月29日、ロンドン、王立劇場

主演 エルスラー、ドゥヴェルナリー、グリジ、ドゥコンブ

解説

ゲーテにも高く評価された詩人バイロンの叙事詩を原作とする作品だが、バレエ化にあたってハッピーエンドに改作された。こうした傾向はほかにもしばしば見られたことだ。
初演は先にも書いたとおりだが、そののち1856年1月23日、サン=ジョルジュ、とマジリエの台本、アドルフ·アダンの音楽、マジリエの振付、ロサティ、リタ·サンガリーの主演で上演され、ナポレオン三世も臨席し、賞賛を集めた。この版は帝政ロシアのバレエ界に紹介され、プティパの改訂を経て今日上演されつづけている。

あらすじ1 マジリエ版

第1幕・第1場

マドリアノプルの奴隷市場。

首領コンラッドに率いられた海賊の一団がいる。それを見たギリシアの少女メドーラはコン-フッドに一輪の花を投げ愛を告げる。
そこへ悪徳商人セイド·パーシャが現われ、メドーラを買いたいと申しでる。彼女の後見人のユダヤ人イザークは、多額の金に目がくらみ承諾する。が、コンラッドたちがメドーラとイザークを連れ去ってしまう。

第1幕・第2場

財宝であふれた地下宮殿にコンラッドの一団がやってくる。

豪華な宴がはじまるが、副首領ビルバントがイザークをそそのかし、コンラッドを眠らせメドーラをさらってしまう。

第2幕

市場での失態に激昂しているパシャ、その邸にイザークがメドーラを連れてくる。

パーシャは大喜びだが側女ズルメアは憤慨する。そこへ巡礼に扮したコンラッドがメドーラをうばい返しにくるが、逆に捕らえられ死刑を宣告される。

第3幕・第1場

メドーラはパーシャにコンラッドの命乞いをし、パーシャは結婚を条件
にひきうける。

婚礼の式ははじまり、パシャはメドーラに結婚指輪をはめる。が、その花探はいつの間にかパーシャの奴隷ギュルメドーラはコンナールとすり替っていた。ラッドとともに逃亡する

第3幕・第2場

大海に浮かぶ船のデッキで寄りそうメドーラとコンラッド。

しかし海は突然荒れ狂い、船はまっぷたつに折れる。

エピローグ

嵐は去り、無事に生きのびたふたりは、神に感謝の祈りを捧げる。


ジゼル

原作 ハインリヒ・ハイネ「ドイツ論(精霊物語)」

振付 ジュール・ペロー

台本 ジャン・コラリ、サン=ジョルジュ、 テオフィル・ゴーチエ

音楽  アドルフ・シャルル・アダン

初演 1841年6月28日、パリ・オペラ座

主演 グリジ、リシュエン、プティパ

●解説

バレエの『ロミオとジュリエット』と言われるロマンティック・バレエの代表作。詩人ハイネが書きしるした死霊ヴィリの物語に触発されたゴーチェがヴィクトル・ユゴーの詩なども盛りこみ、踊りとマイムからなるバレエ作品に仕上げた。初演以来百四十年近く経つが、現在もほぼ原型に近いかたちでくり返し上演されている。

●あらすじ

第1幕・時は中世。ライン河に近い小さな村。そこに住むロイスとジゼルは愛を誓いあっている。ある日ジゼルはロイスが王子姿で美しい姫と結婚する夢を見て不安を感じる。 この夢は正夢である。村男ロイスとは仮の姿、実は公爵アルブレヒト。彼には親同志が決めたバチルド姫がいたのだ。 それを知ったジゼルは剣を胸につきたて息絶える。彼女を深く愛していたアルブレヒトはあとを追って自害しようとするが止められて思いとどまる。

第2幕・池のそばの森。ヴィリの女王ミルタはヴィリたちに新しい仲間を紹介する。ジゼルである。婚礼を前に死亡した乙女は、死霊ヴィリとなって人間の男たちを踊りに誘い彼らの命をうばうのだ。 墓まいりに来たアルブレヒトを捕らえた女王ミルタはジゼルに彼を殺せと命ずる。ジゼルは拒絶するが聞き入れられない。ジゼルはやむなく誘惑の舞を踊り、まきこまれたアルブレヒトの息は絶えようとしていた。が、そのとき夜が明けはじめ、ヴィリが支配する夜姿、実は公爵アルブレヒト。彼には親同志が決めたバチルド姫がいたのだ。 それを知ったジゼルは剣を胸につきたて息絶える。彼女を深く愛していたアルブレヒは終りを告げる。ジゼルはバチルド姫を愛すようアルブレヒトに懇願し、消えてゆく。アルプレヒトは、その願いを聞き、彼を探しにきたバチルド姫に手をさしのべる…。


ラ・シルフィード

原作 シャルル・ノディエ「トリルビィまたはアーガイルの小妖精」

振付 フィリッポ・タリオーニ

台本 アドルフ・ヌリ

音楽 ジャン・シュナイツホッフファー

初演 1832年5月12日パリ・オペラ座

主演 タリオーニ、ノブレ、マジリエ

● 解説

ロマンティック・バレエの発端ともいわれる作品。歴史上もっとも有名なプリマ・バレリーナ、マリー·タリオーニを生みだし、彼女がつけた衣装はロマンティック·チュチュの基本となった。

シュール・ラ・ポアント、つまりつま先立ちで踊る方法も積極的に採用され、いろいろな意味でバレエ界に革命をもたらした作品である。

尚1836年11月28日当時20歳のローベンスヨルドの音楽、ブルノンヴィルの振付グラーンの主役でコペンハーゲンで上演された同名のバレエも今日広く知られている。

●あらすじ

第1幕・スコットランドの農家。農夫ジェムズはその日エフィエと結婚することになっていたが、夢の中に現れた空気の精シルフィードに魅せられてしまう。婚約者エフィエは老女マジェに手相を見てもらうとエームズはエフィエを愛していない」と断言された。ジェームズの仕事仲間グルーンは、この機会を利用し、エフィエに愛をうちあける。彼女はとりあわず、ジェームズとの結婚準備を整えるが、ジェームズは夢にみたシルフィードとともに逃げてしまう。

第2幕・森の中。老女マジェが大釜を使いスカーフに魔法をかけている。シルフィードとジェームズに不幸をもたらそうとしているのだ。このふたりは森の中にいるが、ジェームズはシルフィードが消えたり現れたりとらえどころがないので失望しかけている。そこへ魔女がスカーフをもって現れ「これをかければシルフィードは永遠におまえのものになる」と告げる。ジェームズがそのとおりにすると羽根が落ちシルフィードは命を失う。悲嘆にくれるジェームズをよそに、森の中をグルンとエフィエの婚礼の行列がつづいていく。


ラ・フィーユ・マル・ガルデ

振付 ジャン·ドーベルヴァル

音楽 不詳(民謡などを使用)

初演 1789年7月1日、ボルドーグランテアトル

主演 テオドーア·ドーベルヴァル (以後も出演者は初演時)

●解説 フランス革命が起きるちょうど2週間前に初演されたコメディ·バレエ。民衆の生活をはじめてバレエに描き、人気を呼んだ。 その後1828年オーメールの振付、エロールの音楽でパリ·オペラ座1864年ポールタリオーニの振付、ヘルテルの音楽で新演出され、この両版がさまざまに改訂され、今日イギリスやロシアで上演されている。

●あらすじ 第1幕・舞台はフランスの片田舎。未亡人シモーヌは、娘リーズを村一番の金持ちトマスの息子で知恵おくれのアランと結婚させたいと願っている。しかしリーズには貧しいが働きものの恋人、コーラスがいた。アランに結婚を申し込まれてもその気になれず、村中が集う収穫祭でコーラスと愛を確認しあう。

第2幕・シモーヌとリーズの家。リーズは母に隠れてコーラスを自分の部屋へと誘う。そうと知らぬ母はアランにリーズの部屋の鍵を渡す。扉をあけたアランが見たのは恋人たちの姿だった。リーズとコーラスはシモーヌに許しを乞い、ついにふたりは結ばれる。


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